ふつうのひ、さすけねぇ

 久しぶりに歩きました。前回のウォーキングは大寒の日の雪景色。別にそこで止まったままではないけれど、いやぁすっかり春になっていたんですねぇ。
 昨日の夕方の雪がちょっと残ったりしていましたが、オオイヌノフグリとかヒメオドリコソウとか、早春の草花を見つけてウヒョーとか思ってしまいます。

 坂道を上り石段を下り、中腰になったり身体をねじったり、写真を撮るって意外に足腰への負担があるものだと実感します。これがストレスになってまた悪化するのか、逆に適度なストレッチ効果で良くなるのか、それは定かではないけれど、今は何だか気持ちがいいだけです。まだ早い春の空気はちょっと冷たいけど‥‥。
 ただ、もともと大した腕ではないですが、それでも間違いなく写真の腕はガクンと落ちてしまっていると感じます。イメージを思いどおりにトレースできないもどかしさ‥‥。

 また同じように歩いて同じように写真を撮っている。変わり映えしねぇ。
 でも同じように歩いて同じように写真を撮ることができる嬉しさって格別。
 何も変わらない普通の日ってとてもありがたい。足腰もさすけねぇなこれ。

 除染の一環なのか、単に持ち主の仕事なのか、カラッとして眺めが良くなった林に何気に足を踏み入れました。空気が澄んでいて遠く安達太良の山並みも気持ちいいです。大きくひとつ深呼吸、さぁ次行こうと逆戻り。
 と、そういえばここは杉林だったと気づきあわてて退散する始末。家に戻ってから、目も鼻も何となくムズムズします。これ来ちゃったなぁ。これを書いている今はもうクシャミ連発‥‥とほほのほ。

 影はむしろ少しずつハッキリクッキリしてくるものなんだろうけれど、春の陽差しと思うと何だかやんわりしているような気がします。とりわけ苔のところなんかなでなでしたいくらい。
 まだ安心はできないけれど、この冬は(も)さほど雪が降らないまま終わってしまうのでしょうかね。

 2月は一度もウォーキングせずに終わってしまいました。ウォーキングの簡単なメモがひとつもない2月のカレンダー。
 1カ月半ぶりの今日は、いざとなったらタクシーでも呼んで帰ってこよう、そこまで覚悟して歩き出すという‥‥。
 案の定、100mと歩くまでもなく足腰に痛みを覚えました。無謀だったとすぐに引き返そうとも思ったのですが、迷ってるうちにそれほど気にならなくなって、これはリハビリであると自分に言い聞かせ、ほどなくいつものペースに。
 ここに記録がないのもイヤなんですが、もっとイヤなのは2月の写真を撮らずに終わってしまったこと。何に使うわけでもないけれど、2017年の2月ってどんなだったっけ?の答えを見つけられないのがつらい。iPhoneで撮ってはいるけど、食卓の様子ばっかりだから‥‥。(^^ゞ
 でも、結局のところはいつもと同じ普通の日。さすけねぇの。

 川の水が少ないなぁと感じました。雪が降らないんだからそうだよなぁ。農作業大丈夫だろうかと心配します。もう川底に藻が生えていて驚きます。でも魚の姿は見えない‥‥。これじゃカワセミもいないか。
 と思ったら、お、何かいる‥‥胸の茶色にちょっと期待しましたが、残念ながらジョウビタキでした。川面は水色ではなく空色の鮮やかさ。

 個体差がずいぶんありますが、梅の花がチラホラ。去年は1月・大寒の頃にガッツリ咲いてましたけど、このあたりの梅はやっぱり今頃だよねぇ。
 来週は中学校の卒業式そして高校合格発表と。季節は七十二候・桃始笑(ももはじめてさく)ですが、サクラサクの吉報が待ち遠しい限りです。でも学問の神様と言えばウメなわけで、いや、きっと大丈夫。梅の花も咲き始まったから。

 バタバタと県のヘリが飛んでいきます。3.11だと気づきました。あのときもそうだったと思い出しました。自衛隊ヘリだったりドクターヘリだったりが頻繁に飛んでいく。鉄道は動いてない。車の往来も極端に少ない。モノがない‥‥。いったい何が起きているんだと不安でならない日々でした。

 素人考えだけど、たぶんもう放射能の心配はないんじゃないかなぁと思います。が、あの時の不安があまりにも大きすぎて、何も知らないボクらは全てを疑ってかかるしかなくて、メディアはそれを煽る方が多かったし、放射能から逃げる、あの場所にはもう近づかない、そう考えることで多少なりとも気が楽になったから、簡単に言えば洗脳されてしまったのかもなぁと思うこともあります。
 その不安が目に見えて消え去ることはないのが現実だから、そう簡単に洗脳から解かれるようなこともないような気がするわけです。正しいことは受け容れなければと思うけど、あまりにも時間がかかりすぎてしまった。あの時の不安はつい昨日のことのように思い出されるけれど、もう6年も過ぎてしまっているんだもの‥‥。

 そだのさすけねぇ‥‥。実際には別に気にしないで生活しているのです。でも微妙に強がって見せている自分が心の奥にいることもわかるんだなぁ。さすけねぇってそういう言葉。さほど影響のないこの地にいるくせに、自分ビビリだから‥‥。
 7年目になります。普通の生活をしています。毎日が普通の日です。あとは気持ちだけ。さすけねぇ、さすけねぇ。