その後のマスク事情

 非常事態宣言が解除されて安心したわけではないけれど、夕方とか「1日中マスクしてんのおかしくね?」とふと気付いて外す。

 新しい生活様式もさることながら、新しくなってなくても今の世の中って何だか息苦しい。マスク外してマジで息苦しいことも実感する。こんな息苦しい生活を今後ずっと強いられるのかと思うとゾッとする。
 以前から自分はマスクが苦手だから、迷惑をかけない程度に外している。それでもマスクはもう必需品となってしまったので、大量?に確保しておく努力もしている。もうそこら辺どこでも山積みだよとか、スゲ安くなったぞとか聞くけれど、どうも自分の生活範囲にある然るべき店舗ではそうではないんだよなぁ。
 在庫はともかくようやく価格が落ち着いてきた5月の初め、50枚入 2,300円税込み送料別みたいなのを見つけ、ポチッとアマゾンに頼ったりしたのだけれど、南米からだからかなかなか届かないでいた。

 その後、マスクはまだ残ってはいたけれど、何だか心配になっていつものホームセンターへ様子を見に行った。マスクの棚は相変わらずスッカラカン‥‥はぁ。と、その斜め下に使い捨てではなさそうなのがいくつかぶら下がっていたので、いざという時のためにと一つ買って帰った。普通の(不織布の)マスクはまだまだかぁ‥‥なんて思いながら。
 いざという時のために買ってきたマスクなんだけど、正直言うと何だかこっ恥ずかしくて敬遠してたタイプ。黒ではなく白なんだけど、どうもそれは違うんじゃないの?という思いもあるの。勝手なイメージ、思い込み‥‥。

 しかし言うなれば今は非常事態。いざとなったら使わなければなるまいとさっそく試着してみる。世の中いろんなマスクが溢れるようになって、気がつけばもう似合う似合わないとか、好みとか好みじゃないとか、自然だとか不自然だとか、マスクはもうそういうもんじゃなくて、敬遠していたこれも普通のマスクという感覚になっていたことに気付かされたのだ。
 それどころか、あれ?何だか付け心地がいい、ボクこれが一番ヒットする感じだなぁ、なんて思う。1日中着けてみないとわかんないけどね。それでさっそく翌日はそれを付けて仕事に出てみた。
 不織布マスクはやがてプリーツがダレてきて立体感が損なわれてしまう。鼻まで覆っていても次第にずり落ちて、全体が顎というか喉の方に移動してくる。口を動かすとそれは顕著に現れるので、たびたび元の位置に戻すのだけれど、何せプリーツの立体構造が壊滅しているものだから、鼻や口を覆うのではなく、最終的にはアゴ用マスクみたいになる‥‥やだ。
 でもそのヒットするタイプのヤツはおおむねいい感じ。ただ、最初は気にならなかったんだけど、気温が高くなってくるに連れ次第に蒸してくる感じ。なるほど、夏用がほしくなってくるわけか‥‥。ウニクロのヤツに大行列できたらしいけど、あれは夏用じゃないらしいな。すごくいい!という人と、普通だし夏用じゃないんだってという人と、ん〜何だかあやしいな。
 結局、着用率はすぐ外したくなる不織布マスクが高いかな。

 さてさて、そんな自分のところに「アベノマスク」が届いたのは6月の初め。特別定額給付金の方がはるかに早かった。が、超高級品だ‥‥使わないで取っておく。
 一方で、そのポチッたマスクが一向に届かない。すぐに発送みたいな表示もあって安心して注文したんだけど、その後届いた受注メールを確認したら数日かかるような‥‥。でも急ぐわけじゃないからと様子を見ていたら、やがて「お届けまで1カ月」みたいに。あれ?国内じゃないんだ、海外だったんだ‥‥。え、南米・アマゾンじゃなくて中国?
 その1カ月がやってきたけど届かないのよ。いやな予感‥‥。もういらないよと、そこら辺で買いますからと思わないでもないんだけど、でもあとちょっと待ってみますわ。急がないから。

 さらに2週間ほど経っても届かない。さすがにボクも待てなくて、(発送済みってなってるけど)キャンセルはできないのかと照会メール。もうしばらくお待ちくださいとか、現在確認中ですからとか、そんな返事を予想していたんです。
 でも、はいわかりましたキャンセルとして代金は返金しました、って返事。え〜?そんなにあっさり? だったらもっと早くに言えば良かった‥‥。新型ウイルスの影響で長距離だしきちんと保証できない、申し訳ないという丁寧な内容ではあったのですが‥‥。
 しかも、もし到着しても返品せずご自由にお使いくださいとまで。でもいつになったら届くものやら、ほんとうに届くのかどうか‥‥。

 と、過日思いがけない荷物が郵便受けに入っていました。えー?届いちゃったよぉ。でも好きに使ってくれと言うんだからまぁありがたく‥‥です。
 その後何か連絡は来ていないか‥‥ないですよね。改めて先日の返事を見てみたら、その最後にこんな漢詩が書いてあったことに気づきました。

 山川異域 風月同天

 これって以前話題になったような、何だっけ、何だっけ、検索‥‥。
 そうそう、日本が中国に向けて1月から支援物資を送った際に添えた漢詩だった。中国の方々がたいそう感激してくださったとか。あぁ‥‥その気持ちをまた送り返してくれていたとは。
 正直に言うと、自分は中国人のイメージってあまり良くはありませんでした。しかし、それってテレビなどを通した極端な情報からだから、どうしてもねぇ‥‥。でも一般的にはそうではないんだよという話もあるわけで、そんな風に思っていた自分が恥ずかしくなってしまいました。
 自分思いっきり小っちぇなぁとへこみながらも、今回はありがたく頂戴し大切に使わせていただくこととしました。ほんとうにありがとう。改めてマスクのあたたかさを感じています。が、でもやっぱり現実は息苦しいわけで‥‥。

“その後のマスク事情” への2件の返信

  1. はじめまして!
    記事違いのコメントで恐縮なのですが2015年のデロンギの投稿が大変参考になりました。ありがとうございました。
    @ttps://hiromaru.typepad.jp/hiromarublog/2015/02/2801.html(参考記事)

    粉をセットしてスイッチを入れ、できたかなと思ったら空っぽだったのでもしやと思ったら想像通りチューブが切れていました。
    私はシンクで使用していたので被害はありませんでしたが場所によっては被害甚大で火傷の可能性もありますし回収が必要なレベルだと思いました(・・;)デザインが良いだけに残念ですね。
    ですがHIROMARU様のおかげで復活して現役です!本当にありがとうございます!

  2. BASHIさん、はじめまして。

    以前の記事はこちらのサイトに全部移動したつもりなんですが、やっぱりそちらに行ってしまうのですねぇ。
    TypPadはもう閉めなくてはと思いつつ、意外にそういう時間もなくてなかなか‥‥という感じです。
    http://hiromaru.net/wp/2015/02/2801-2/

    さて、何はともあれ参考にしていただき無事解決して何よりです。これまでにもたくさんの方々からそういう話をいただいています。
    自分のデロンギはそれから5年半くらい経ちますが今でも愛用中。
    ほぼ毎日コーヒー淹れて飲んでいますが、ノン・トラブルタ(すみません昭和なおやじギャグで)。
    ダダ漏れしたときは少々へこみましたが、今になってみればとてもいい製品に当たったような気がしています。
    今はもっともっといい製品でおいしいコーヒーを飲むこともできるんでしょうけれど、自分はもうしばらくこれで行きます。
    BASHIさんも、お気に入りのご様子なので、ぜひ長くお使いください。今後ともよろしくお願いします。

コメントは受け付けていません。