引き立て役

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 一昨日の夕焼け。夕方6時を過ぎていたけれどまだ充分明るいし、一時的な雨もすっかり上がって、雲間に映る夕日がきれいだったので、久しぶりにダム湖周辺の方へ車を走らせてみました。確かにずいぶんしばらくぶりなんだけど、やたら懐かしく感じたなぁ。
 わずか 6kmと 3kmと、どっちにしたって田舎とは言えマチの外の方と中の方と、たったそれだけの違いでも、その頃の朝夕の風景にはいつも心洗われるようなものがあったのに、今はただ信号ばかり気にしてるんだなぁと思いました。

 また、山積みの仕事をただ減らしていくだけじゃなくてさ、クオリティを上げていかなくちゃダメだよなぁとか思ったりもして、わずか数分のドライブながら、いくらでもできることはある、すべきことはある、あれこれと考えさせられた時間でした。

 だから1週間の終わりとなる昨日も行くつもりだったのですが、ほぼ同じ時刻、しかもきっちり晴れてるってのに、向かおうとするその時点で明らかに前日のような「きれいな夕日」じゃなさそうなことに気づいてやめました。
 こんなきれいな風景は望めそうにない。あまりにもきれいに晴れすぎて、夕日の色を映すスクリーンとなる雲がないのですね。そう、写真は対比するようなものがあると生き生きとしてきますから。空だけだとオレンジからブルーへのグラデーションだけで終わってしまう。しかし雲があると、オレンジ色の夕日をまとって青い空をグンと引き立ててくれますね。
 引き立て役というのはほんとうにすばらしいものだと思います。映画祭なんかにも助演賞があるように、いろんな場面でそうしたところにも気づいて目を向けてみたいものです。

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 さて先日の「アジのたたき」なんだけど、あれもまぁ刺身の盛り合わせ全体の中では、どっちかと言えば引き立て役の方ですな。ただ、名脇役の味というのは知る人ぞ知るで、主役そっちのけってくらい食いついてくる人も少なくありません。そういう話ができるってホントうれしいの。よくぞ食いついてくださったと感謝申し上げたくなる。
 そんな話をしているうちに、もう居ても立ってもいられなくなってかあちゃんにまたメールして(今回はしっかり宛先確認して)‥‥。でも残念ながら本日アジは仕入れていませんとのこと。ん〜また食いそびれてしまってさらに思いが募るばかりです。
 が、今度いいのが入ったら電話しますからとのナイス対応を取り付けたらしく、いやいやそれならばとアジではなく今夜はカツオいこうかと相成った次第なんであります。

 ということで週末また四合瓶買っていく。何が限定かは気にもせず、まぁ奥の松ならいけるでしょうとレジへ。これが意外にリーズナブルでちょっと驚く。
 どっちが主役か脇役かわからないけれど、刺身と日本酒なんてのは互いに味を引き立ててくれて、えも言われぬ至福のひとときなんだわね。金曜日だし。また飲んでまた食ってまた太ってまた制限して、そんなバカっぽい生活が人生を引き立ててくれるわけで‥‥。