掛け時計

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 時計ついでにもうひとつ。
 新築したのはもう30年も前のこと。ホールのような居間の特等席的壁に、掛け時計を取り付けた。時計は今のようにそんな安くはなくて、大した時計ではなかったんだけれど、財布と相談してまずまずのお気に入りを選んだのである。
 それがいつだったかはもう忘れてしまったが、お気に入りのその時計がどんどん狂ってくるのだ。買って1年と経たなかったのは確か。電池かと思って取り替えてみたのは当然だが、そしてまたいつの間にか狂っているのだ。

 数年間そんなことを繰り返していたが、時計そのものの故障ではないかと、買った時計屋さんに診てもらった。が、数日入院している限りでは正常だと、予想どおりの結果を聞いて持ち帰るも、まぁ予想どおりやがてまた大きく狂ってくるというヘンな時計で、以来もう掛け時計的オブジェとして二十数年放ってある。
 掛け時計などなくても、腕時計でもテレビの表示でも、ケータイやスマホでも、時刻はおおむねどこでも確認できるので困ることはないのが現実。でもやっぱり掛け時計や置き時計、そして腕時計はオレ的には必須なのだ。

 数年前、いらなくなったという掛け時計を知人からいただいてきた。別にほしくてたまらなかったわけではなくて、捨てるならもらおうかとそれくらいの感覚。掛け時計的オブジェはそこになくてはならないオブジェなので交換はせず、別の場所にかけて使ってみた。
 が、その時計もやがて狂うのである。ちゃんと動くと言ってたのに‥‥。我が家に何かあるのかと心配しないでもないが、タダでくれるモノだからそういうモノなんだろうと思ってあきらめて、結局掛け時計はない我が家。

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 家族は何の気にもしていないが、オレはどうしても掛け時計で正確な時刻を確かめたいのだ。昔と違ってすっかり安くなった掛け時計。今ならいける‥‥そう思ってようやく決心し、電波時計を買ってきた。
 これなら狂うことはないだろう。ソーラー電池ですという主張がどうもアレなので、単3電池2本のにした。電池切れまでしっかり時を刻んでくれればいいんだけど、異常に短期間のうちに狂ってきたら、今度こそ何か心配になってくるよなぁ‥‥。