セミ

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 先日、中村さんと立ち話をして別れてからすぐ、セミの幼虫を見つけました。脱け殻はあちこちで見ますが、これから羽化しようってヤツはもう何十年も見てないような気がすします。
 顔というか頭のあたりに土が付いていて、正に今、木の根もとのあたりから這い出してきたばかりという感じで、のそのそと、でも意外に速く、いや遅いな、アリが心配そうに後ろからアシストしてくれているみたいでした。このまま高いところに登っていって、いよいよ飛び立とうってわけですね。

 それにしても、5〜7年くらいじっと土の中で耐えて?たんでしょうね。よし、今日こそはと這い出てきたその時に見つけた自分との出会いってまたすげぇ偶然ですよね。偶然というか確率がね。こりゃサマージャンボなり2000万サマーなり買うべきですな。

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 そう思って見るからか、その日はあちこちでセミの脱け殻を見かけました。コンクリート塀の端っこにも、と思ったらその先の軒下にも見えたり。建物の壁にしがみついていたり、草むらの片隅に揺れていたり。いやぁいるもんです。

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 ここなんか居心地良かったんでしょうかね。支柱のちょうど交差するところの上にどっこいしょとうまく収まったんだろうけど、羽化の作業はさぞきつかったことでしょう。
 最初の写真、中身がギュッと詰まってる様子とは反対に、いかにも脱け殻らしい「透けるトン」な感じが、何だかとても哀愁を漂わせているような気がします。

 1週間くらいでその一生を終えるようなことを教わったと記憶していますが、実際には1カ月くらいじゃないかとも言われているようですね。どっちみち短いんですから、元気に鳴いてほしいもんだと思います。ムシムシした暑さはごめんですが、カラッとした夏らしい晴れの日はアリかなと思うんです。せっかくだからそういう環境で鳴いてほしい。
 セミだってまさかこの5〜7年で気候がこんなに変わってたとは思わないんじゃないのかなぁ。放射性物質のことだって知らなかっただろうし‥‥。