一線を退く

120531

 ん〜、昨日のアクセス数 760っていったい何があったんだろう‥‥。
 何があったのか知らないけれど、知人が本日付でご退職なさった。かあちゃんからのメールで初めて知ったのだが、つい最近まで元気そうな様子などときどきチラ見していただけにちょっと驚いてしまった。
 理由を聞いたところでどうなるのものでもないから「ふぅ〜ん」くらいの反応で終わってしまうんだけど、驚いてるくらいだからやっぱりあれこれ考えてしまうのだ。健康上の理由か、家庭の事情か、‥‥いや、やっぱり詮索したところで何がどうなるもんでもないか。また一人、第一線を退いたという事実だけなんだな‥‥。

 日中街へ出かけたとき、通りに面した店が一軒取り壊され新地になっていた。ごく短期間のうちの出来事だよなぁ。かつてはこのあたりも賑わっていたんだけれど、今となっては‥‥何の店だったっけ‥‥思い出せないのだ。これもまた一軒、店を閉めたという事実だけなんだな‥‥。

 どちらもオレ的には突然のことに思えるんだけど、定年まであと少しというところで、何とか頑張ってここまで店を続けていたのに、ピリオドを打つのだから並大抵の決断ではないはず。決して突然なんかじゃなく、何カ月も、ひょっとしたら何年も前から葛藤してきたんだろうなと思うと、ちょっと胸が熱くなったりもする。
 何十年も奮闘してきて第一線を退くのだから、どこかの誰かがとか、どこかの店がとかじゃなくて、〇〇さん、〇〇屋の看板をしっかり目に焼き付けておかなければとも思うのだ。

 人も街も変わっていくものだ。何も変わらなかったら社会は豊かにならない。だから人も街も変わらなければならないのだ。一線を退くことだけではなく、日々の自分に決別して前に進まなければならないのかも知れないなぁ‥‥なんて考えてみる。
 その一方で、変わってほしくはないと思う気持ちもある。確かに明日はどうなるかわからない時代、このままでいいじゃないかと今に留まることも選択肢なのかもなぁ‥‥なんて考えてみる。
 特別なことでもない限りは今のままでいいのかも知れないけれど、どうしたって明日はまたやってくるから、やっぱり望むと望まざるとに関わらず何かが変わってしまうのだし、結局全てが変わってしまうのだ。絶えず変わり続けているのだ。

 仕事を辞める。店を終う。第一線こそ退いても次の人生はまだまだ残っているんだから、もっともっと変わっていくのである。第一線にいるなら今に満足することなく、もっともっと変わっていかなければならないのである。豊かさはその先にあるんだからなぁ。

 あっという間の5月だったけれど、ゴールデンウィークなんてはるか昔のことのように感じたりもする。あっという間に変わってしまう。さぁ6月だけれど、1日1日をしっかり生きていかなくちゃなぁとホント思う‥‥。