のこりもの

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 半月ぶりになってしまったウォーキング。時間は自分でつくり出さないとダメだって言われるけど、そんな簡単につくれるもんじゃなくて運動不足になってるのが現実っす‥‥。
 紅葉も終わり風景は次第に鮮やかさを失いつつあります。茶褐色の落ち葉がたくさん吹きだまっていますが、それもほどなく色褪せながら北風に吹かれていくのでしょう。第六十一候「閉塞成冬(そら さむく ふゆとなる)」となりましたが、今日は雪がちらちら舞うようなどんよりとした日。閑散とした冬のはじまりです。
 それでもなお、アジサイだったりコスモスだったりネコジャラシだったりが、忘れ物のように、残り物のように、色だけは風景に同化して佇んでいます。まだ何かやり残しがあるんでしょうかね。

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 土蔵の壁一面を覆っていた蔦は、葉っぱを1枚も残さずみごとに落とし、その枝?だけになってしまいました。

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 ちょっと前まではこんな色鮮やかだったのに。

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 半年前はこんなに青々と生い茂っていたのに。
 まぁそれは蔦に限ったことではなくて、植物全般がそうだから‥‥。残っているのは枝よりも根っこなんだよね。根っこをしっかり張ってまた来年に備える。すごい営みだと思います。
 例えば商売だって、モノを売って終わり‥‥ではなくて、仕入れルートを確保して販売ルートを開拓して、そうした根っこの仕事をしっかりやっていないと次につながっていかないわけです。
 事務的な仕事だって、いかに根っこを残す仕事を心がけていくかがポイントです。目に見える成果を残してもそれはいずれ「のこりもの」にしか見えないんじゃないかな。何が残ったかじゃなくて何を残すか、そういう仕事をしていきたいもんだなぁ‥‥なんて思いながら歩きました。

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 上空はあっという間に灰色の雲に覆い尽くされていきます。初冬の木立越しにわずかに残る青空を望むのですが、ほんの少しでも青い色が残っているとまだ行けそうな気がする。もう少し行けそうな気がする。可能性はまだまだ残ってるんじゃないかなぁって思います。
 ひょっとしたら、自分ここにきてようやく、ようやく前向きに考えられるようにもなってきたかも知れない。今年は残り1カ月を切ってしまったけど、今年度はまだ3カ月以上ある。まだ行けるかもしれない。もう少し行けるかもしれない。この際もう全部捨てて改めて根っこの部分だけ見直していきましょうか。半年後、あの青々とした葉っぱで覆い尽くされていたら気持ちいいだろうなぁ‥‥。