ぼちぼちでんなぁ

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 朝一、ベッドから足を下ろした時の具合はさして芳しくないのですが、ほどなく普通っぽい感覚に戻る。意外に悪くないけどほどなく痛んできていた最もひどい状況の頃とは真逆で、少しずつ良くなっているんだろうとは感じます。
 が、ふくらはぎのパンパン感がなかなか変わらず、それが左脚全体の違和感につながっているような気がしています。安静にしているのも大切だけど、もうそろそろきちんとしたリハビリも考えていかないとね。
 というわけで、ちょっと用事を作り最低限の歩行練習などを兼ね、無理しない程度の外出をしています。まぁぼちぼちというところ。

 話は全く違います。DASH村が福島県浪江町にあったということは、あの事故以来ようやく明るみになったことですが、それ以前、ホントはどこにあるのかとネットなどでいろいろ噂が飛び交っていました。実は●●県のどこそこだとか、○○県のナントカ村でやってるのを見たとか、まことしやかに語られているのを読んだこともありましたが、知ってる自分たちはつい笑ってしまったりしていましたっけ。
 同時に噂の怖さってものを感じたりしたものです。あの事故以降、そして今になっても、福島・東北地方に対する風評ってのは推して知るべしだと改めて思うのであります。まぁよくもそんなこと言えるもんだと‥‥。

 さて、DASH村と言えば農業であり、それを方言丸出しでユーモラスたっぷりに教えてくれたのが三瓶明雄さんでしたよね。今さらですが、彼も原発事故の被害者であり避難を強いられ慣れない土地で厳しい生活を余儀無くされていた一人です。
 その明雄さんがご逝去なさったというニュースを聞いて驚くやらがっかりするやら‥‥。今日放送の鉄腕DASH!、在りし日の明雄さんの屈託ない笑顔がとても印象的でした。

 福島の農業とは言っても、地域によって相当な違いがありますが、テレビで紹介される明雄さんのそれというのは、自分が小さい頃に実家で体験していたこととかなり通ずるものがあり、ものすごい親近感をもって観ていました。
 自分は二男で土地などありません。普通の月給取りになり、町が開発した住宅地を借り受けて家を建てローンを返済し、農業などには無縁の生活をしています。代々伝わるものなどないのですから、何でも自分でやっていくわけです。気楽であると同時に、正直なところ不安でもあります。

 そんな自分がぼちぼち不安になっているのが、お墓、墓地です。自分はいったいどこに眠るようになるのだろう。どこに葬られるのだろう‥‥。ふと考えたりすることもないわけではない。
 そういう人は少なくないと思いますが、自分も特に信仰している宗教とかありません。実家はいわゆる仏教ですが、同じようにその宗派を‥‥と思ったこともない。神道でもない。クリスマスはやるけどそれ以上のものもない。
 お寺の檀家になって然るべき(かなりの)負担をして墓地をいただく‥‥って、お寺はたくさんある町だから選び放題だろうけど、どうも自分としては現実的でないんだよなぁ。実はこのあたりにお住まいの方には同じような心配をしている方が少なくありません。みんな似たような状況になってきたんです。

 町が区画整理した町営墓地もあります。が、数に限りがあるものですから、必要になったら‥‥では遅いかも知れません。とりあえず場所だけでもと思わないこともないけれど、然るべき期限までにお墓を建てるというのもなぁ‥‥。

 急ぐわけではないけれど、何となくあちこち見たりしてきました。そんな中、最近ようやく埋葬されたという従姉妹の墓を見つけて手を合わせてきました。おおらかな彼女らしからぬコンパクトな墓石でしたが、でもすっきりコンパクトなところは、さっぱりした性格にマッチするようで、なるほどなぁとクスッと笑ったりもしました。彼女も笑顔の絶えない人だった‥‥。

 改めて遠くを望んでみると、はぁなるほどなぁと思うところもありました。永住の地として選んだ今の住宅地はともかく、永眠の地を選ぶって何かめんどうだけど意外にシンプルに考えてもいいんじゃないか‥‥なんて思ったりもするわけです。
 墓地の話‥‥別にこの状況でネガティブになってるわけではなくて、むしろポジティブにという感覚でぼちぼちと、そろそろ考えていかなければと思うんですよ。家族はどう考えるか、もちろんいろいろ話し合ってみる機会も持たなければなりません。

 明雄さんには、永眠の地と定めた場所がきっとあったことだろうと思うのです。が、原発事故の影響などで現時点では叶わないかもしれないですね‥‥。避難している方々はそうした現実も抱えているんだよなぁ。
 せめて遙か遠くから故郷を望めるような場所に‥‥と他人事ながら考えてみたり。
 ご冥福をお祈りいたします。(-人-)