手帳のカバーを考える

　ほぼ日手帳 WEEKS ですが、おためしページを試しつつオリジナルやカズンの各ページを見てみると、中身はおおむねわかってきます。が、カバーの質感というか具合がイマイチピンと来ません。
　この時期保険会社から届く「粗品」的ちっこい来年の手帳とか、毎春渡される某組合の手帳とか、胸ポケットに入るくらいの手帳ってのはどうもビニールカバーなイメージしかなくて、色・デザインも含めチープっぽすぎて避けてきたような気がします。まぁ確かに一因であって、どれも小さすぎてあれこれ書ききれないというのが一番の原因なんですけどね。
　でまぁ25年くらい前になりますか、システム手帳を使い始めて以来、手帳＝革カバーみたいなイメージができてしまい、もうだいたいのものは黒い革カバーなんですな。

　ほぼ日手帳で言えば、2008年版でデビューしたときも、現在使っているカズンもそうです。で、カズンのカバーは「TSブラック」というやわらかい革なんですが、最近で言えば財布、ちょっと前まで使っていたiPhone 3GやPalm TUNGSTEN|T3用のPDAIRレザーケースなども、ソフトな感じで材質が同じなのかなぁと思ったりします。
　革カバーと言うと、使っているうちにその人なりの一層の質感が出てきたりして、そうした変容ぶりがまた楽しかったりするもんです。が、このやわらかめなカバーはあまり変わらないようですね。ヘンな傷さえ付けなければ、日常使っている分にはきれいさを保ってくれるような気がします。
　一方オリジナル版の方ですが、これは「牛革タンニン仕上げ」というものでした。詳しくはわかりませんけど、要するに「なめし革」ですね。かたい皮をやわらかく仕上げたものですが、これは使っている間に革の表情がどんどん変わってきます。黒なので色の変化はわかりませんが、ほとんど触れない内側と比べると、外側はほどよい艶っぽさがいい感じになってきました。前述「TSブラック」とは違った手に馴染むやわらかさであり、逆にかたさでもあるんですね。今回オリジナルサイズに戻るのは、このカバーを使いたいというのもひとつの理由なんです。
　現在は残念ながら販売されていませんが、その代わり「ヌメ2011プレミアム」ってほとんど色を染めていないカバーがあります。ヌメ革＝タンニン仕上げだと思いますので、その質感は何となくわかります。細かい革シボにやがて艶が出てくると同時に、飴色がどんどん深くなっていくプロセスも楽しめますね。１年後、２年後、５年後、どうなっているのか羨ましくもあります。２年、５年、ずっとほぼ日手帳を使っていかなくちゃならないですが‥‥。

　スポーティーなWEEKSにそんな革カバーを求めてはいけないのでしょうけれど、でもカバーひとつで意識まで変わるものですからね。かつて旅行会社からいただくB5判ノートのダイアリーが気に入ってたんですが、それだけだと素っ気ないからこんなレジメンタルストライプなノートカバーを使っていたんです。もちろん気分的なものなんですが、いただきもののノートでも、けっこうその気になるダイアリーとして使えましたっけ。
　純正カバーがないなら代用品で‥‥と考え、先日ちょっと紹介した「能率ダイアリー・リスティ・専用本革カバー」はどうかと改めてチェック。ところがサイズが微妙に違うんだ‥‥。それでもあちこち見ていくと、能率手帳にはいろいろなサイズがありまして、それぞれに革カバーも用意されてるんですね。しかし重ね重ね残念ながら、どのサイズも微妙に違う。ほぼ日手帳 WEEKSのサイズというのが、これら各種能率手帳のどのサイズともかぶらないんですわ‥‥。見事と言いますか何と言いますか‥‥。
　ただ、こうしてあちこち見ておりますと、甚だ失礼ながら言ってしまいますが、どのカバーもおっさん手帳化してしまう確率大だなと、サイズの違いにホッと胸をなで下ろしたりもします。WEEKSに革カバーなんてしちゃいけないのかも知れない、改めてそう思ったのです。
　ということは逆に、その合成皮革の質感・材質こそ重要になってくるわけで、来年の今頃「また来年も」と思えるようなカバーであってほしいなと、まだ手にもしていないうちから、すでにポチッてるのに、そんなこと考える次第なんであります。たかが手帳ごときで‥‥そう言ってしまうとあれなんですけどね。