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 その後、雪はそんなに降っていません。気温が低いので特に日陰の方では溶けずに残っています。雪が降った直後はまぁるくこんもりするのですが、こういう天候だとその表面が風紋みたくなりエッジも立ってきます。
 大きなデコボコの影もおもしろいですが、表面にできてくるこうした陰影もまたいいもんですし、表面のざらざらに光が反射して、ときに虹色の輝きさえ楽しめたりします。だから寒くても歩き回りたいんだなぁ。

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 神社の境内。たくさんの参拝者が訪れ雪がゆるんでまた凍って、木々が落とす長い影と重なり、ハイコントラストな風景が楽しめます。足跡だけを見ていると何の変哲もない境内ですが、目を細めたりしながらちょっと狭い範囲で濃淡を見つけると、不思議な世界が見えるかも知れません。

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 その神社を降りていくとき、後ろから誰かついてくるような気がしました。もちろん誰もいないのですが、手すりと支柱とが「人影」を作っていたんですねぇ。支柱の間隔に合わせてときどき現れていたわけです。
 影にはなかなか気付かないものですが、影がないと立体的に見えません。影をつけてあげればたちまち生き生きしてくるもんです。光と影とがあるからこそ、何かドラマチックなストーリーを人は感じ思い描くのでしょうね。