鶺鴒鳴、翡翠‥‥

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 草露がすごいですね。秋の深まりをものすごく強く感じます。もう少し早いともっともっと水滴に覆われてそれこそ白露の様相なのでしょう。昨日は早朝地域の奉仕作業があってウォーキングの出発が遅れてしまいましたが、それでもまだ朝日が当たっていないところは瑞々しさがたっぷりでした。
 近づくとそうでもないように見えるのですが、ススキの穂も真っ白です。自分の行く手を阻むように垂れ下がっているので、水滴で濡れないよう手で揺すりながらすすもうかとも思うんですが、何かそれも人の勝手な行動に思えるから、前かがみになったりしゃがんだりしながら進んでいきます。自分お辞儀してるのかなぁと思うと、何となく謙虚になったりするものです。

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 けっこう見逃してしまうのですが、小さな虫たちが小さな花に集まっています。春や夏の生き生きした様子とはまた違った虫の姿で、どことなく物悲しさも感じたり。そのすぐそばでトンボが飛び立つのですが、パタパタというやや湿った羽音は、さらに哀れを強くするような気がします。夜露が羽根の力を、全身の体力をどんどん奪ってしまうのかなぁ。

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 木々の葉は少しずつ色づいています。黄色や赤が目立つようになってきました。一気に枯れているものも少なくありません。が、秋の陽差しに透けて見える葉脈には少なからず力強さも感じるもので、ついつい葉っぱばかり撮ってしまいます。
 とは言え太陽の光も少しずつやわらかさを増していて、穏やかな佇まいにしばしゆっくりと森を仰いでいる時間が、ちょっと贅沢かなとさえ思います。時間が許せばもっともっとゆっくりしていたいですね。

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 あの水滴がこぼれて地面もたっぷりと潤って、川に流れていくんですね。一定量の雨は当然必要ですが、過剰な雨はもう勘弁してほしいです。幸いこのあたりではそんな大雨にはなっていなくて、川も実に穏やかで鏡のように秋の空を映しています。
 白露も次候となり、第四十四候は「鶺鴒鳴(せきれい なく)」です。いつも川岸にいますけれど、セキレイ今が旬ですか。この連休中に一度くらいは目にしたいものだと思っていたカワセミ、やっぱり見当たらなかった。注意深く見ているのですが、魚の姿も全く確認できません。今シーズン絶望かなぁ‥‥。