睡蓮

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 そろそろシーズンだなぁと思っていつもの池に行ってきました。最盛期にはちょっと早いかも知れませんが、きれいな赤い花がポツリポツリと浮かんでいました。鏡のように映る様子がなかなかきれいでした。白い花も少しあります。
 睡蓮は「水蓮」とも書く‥‥なんてことはありません。100パー誤りです。花も葉も茎の部分からすっかり水面より出ているのが蓮。それに対して花と葉だけが水辺に浮かんでいるようだから「水蓮」なんて思ってました以前は。
 なぜ「睡」かと言うと、どうやら花が朝夕開いては閉じる様をそう表したみたいですね。ネットで調べてみただけですけど。

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 睡蓮の葉が池全体を覆っているような時もあるんですが、ちょっと風が吹いたくらいでもその風下の方?に寄ってくるような気がします。だいたいは手前の方なんですけどね。
 そうやって集まってくるから蓮の葉同士がこすれ合って傷んじゃうのかなぁとも思います。この池だけなのかも知れませんが、きれいな状態の葉はなかなか見つけられません。白っぽい、若そうな葉はまだ大丈夫なんですが。

 ウシガエルがいるようです。最初はあまり気にしなかったのですが、その鳴き声に気づいたらもうこの足下にぴょんと飛び出してくるんじゃないかと気が気じゃありません。ザワザワします。
 ときどき、いやけっこう頻繁に、水面ギリギリのところで何かが動いているのもわかるんです。カエルがとぷんと池に入るような音‥‥。と思っていたら実はコイでした。けっこうな数だと思います。でかいです。ときどき大きな口を出すような仕草をしながら悠然と泳いでいます。
 カワセミを見たという話も以前聞いたことがあったんですが、サギかな、対岸の方からワサワサ飛んでいったしカモなんかもいるようだから、案外カワセミもいるんでしょう。しばらくの間じっと待ってみたい気はするんですが、カエルがいるかと思うと‥‥。

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 風が止むと、水面に空と周囲の林などがきれいに映ります。このまま天地をひっくり返して見てみると‥‥確かに目の前の風景ではあるけれどどこか不思議な異空間。空に睡蓮が咲いている。ちょうど人が歩くような高さにふわふわと葉が浮かんでいるような‥‥。
 蓮や睡蓮は仏教の世界とも深くつながりのあるものですが、何だかね、極楽浄土の世界って全く知らない場所ではなくて、案外こんなとこなんじゃね? 知ってる風景なんだけどでも何かちょっと不自然じゃね? なんて感じたりするのかもなぁなんて思ったり。
 モネの睡蓮などもどこかそんな雰囲気が漂ってるんだなぁ。