はばたき

110330

 あと1日で3月も終わるんだと気づき、職場でもみんなあわててしまっています。かなりかかるだろう‥‥ただそれだけで、収束という状況も何らかの区切りさえも全くわからないままの日々に、不安と疲労感だけがつのっているのですが、年度末というのは何も変わらず急ぎ足でやってきていたんだなぁ。
 生活は少しずつ落ち着いてきてはいるけれど、決して正常ではありません。そういう中でも新年度は始まってしまうようです。つまり平成22年度は明日で終わり。今月で雇用が終了する職員もおり、少しだけ時間を取ってお別れのサプライズイベントをしました。

 例年であれば、今頃はどこも送別会だったり分散会だったり‥‥。自粛しなさいなんて言われたわけではありませんが、今はとても「さぁ飲みましょう」なんて話にはなりません。でも、大学を出て2年間がんばってきて新しい門出を迎える彼を、今こそ明るく送り出してあげるときだろうと思ったりもするわけです。
 いろんなエピソードがありました。泣いたり笑ったり、怒ったり哀しんだり、そんなのどこにでもあることでしょうけれど、こういう歳になって若者の成長のあとを振り返るっていいもんだねぇ。
 決して豪華ではなかったけれど、ほんとに短い時間だったけど、明後日から新しい職場でまたがんばろうって思ってくれたんじゃないかと思っています。きっとそうして羽ばたいていくんですね。

 一方で、6万人規模の失業者が出るだろうとも報道されています。自営業は含まないとのことですが、農業・漁業なども含めて考えればとんでもない数字になってしまいます。4月から新しいスタートを切るとか、目標に向かって羽ばたこうとしていた人も相当な数でしょう。それを思うと仕事があるだけでありがたい‥‥。
 とにかく誰かが何らかの仕事をして経済をつないでいかないことには、新しい仕事ができてこないと思うのです。もう少し、もう少ししたら、復興のさまざまな事業が始まって、仮設でも住まいが確保され、そうしたら雇用もまた出てくるはず。
 そのためにも今は生活の基盤をまず固めなければなりません。きっと羽ばたくチャンスは来るから、何とか耐えるしかない。がんばっぺ、ふくしま!