震災14日目・2週間を振り返り

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 早いものであれから2週間になる。原発事故によって地震や津波による被害への対応さえできないでいるのが福島の哀しい現状だ。原発さえ何とかなれば‥‥と思っていたんだけど、逆に被害は拡大するばかりで、原子力発電の怖さにただただ怯えているだけの日々になっている。果たしていつになったら落ち着くものやら。
 震災について2週間書いてきた。長期に及ぶのは間違いない。細かいことはキリがないので、今思っていることをざっくりとまとめて、今後はその時々にお伝えしたいと思う。

 戦後65年で現在の豊かな社会が形成された。焼け野原の東京には高層ビルが建ち並び、東京スカイツリーはついに世界一高い電波塔となった。
 現在は技術も製品も高度・高品質になり高速にもなったから、この震災から復興するまでの期間は相当に短いだろう。かなり早い時期に一定の復興は果たせるのではないかとも思える。
 ただ、自然の営みによる変化は如何ともし難いが、人の手によって変化させてしまった自然はもう戻ってこない。もちろん失った尊い命は還ってこない。
 放射性物質が一定量まで低下する頃、僕らはたぶん生きていないんじゃないだろうか。東電のオエラ方も然り。後のことは若者やこれから生まれてくる子どもたちに擦り付けてしまうのだ‥‥。

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 大地震が引き起こした大津波。大津波が引き起こした原発の大事故。ライフラインが断たれ、モノがなくなり燃料がなくなり、ついには放射性物質が農業も漁業も工業も全ての産業を脅かし、生活に支障を来し、生きる希望さえ失いかけているかも知れない‥‥。
 ヒロシマやナガサキに学んだはずではなかったのか。今度こそフクシマに学ばなければならない。しっかりと伝えていかなければならない‥‥。
 もちろん自分は原発なんかつくってない。原発建設に賛成だってしていない。だけれど、それを受け入れた福島の・日本の一住民として、責任の自覚は持たなければならないと思う。他人事ではないのだ。被害者とは逆の立場にいたのではないかという意識も持たざるを得ないなのではないだろうか。
 その上で、次代を担う若者や子どもたちのために最大限の努力をしていかなければならない。特別なことではなく今自分にできることを。

 気がつけばセンバツの季節だ。春の甲子園がにぎやかになってきた。

 【選抜開会式】選手宣誓全文

 奇しくも阪神淡路大震災の年に生まれた選手たちである。
 「私たちに、今、できること。それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うこと‥‥。」

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 先日「自分たちができることは、今できることしかないんだ」って書いた。しかしそれこそが明日に・希望あふれる未来に続く大切な一歩である。精いっぱいがんばろう。ひとり一人の一歩はほんとうに小さなものだけど、力を合わせみんなで踏み出せば、必ず大きな前進になるものだ。
 がんばろう、がんばろう! がんばっぺ ふくしま。