震災9日目・隣組

110319

 あと3週間、何事もなければ会計を締めて最後の広報配達をして、お隣さんに隣組長の任を引き継ぐはずだった。例年その前に全戸集まって懇親会を開き、隣組の運営などについても話題にしながら、楽しくその労をねぎらっていたのだが、今回ばかりはさすがに見送ることとなりお知らせの文書を配ってきた。
 もちろん4月になれば隣組長はお隣さんに引き継がれるのだけれど、懇親会を開催できないまま‥‥というのが心残り。軒数にして12軒、そのほとんどが夫婦揃って参加してくださるから、みんなそれなりに楽しみにしているんだよなぁ。

 隣組は、戦時中の地域住民組織として制度化されたものではあるが、現在はそんな強制的なものではなく、少なくても自分のところでは、暮らしやすさのため協力し合いながら民主的に運営されていると思っている。
 もちろん、回覧板であるとか、祭礼のこととか、防災訓練とか、その頃のシステムが色濃く残ってはいるのだが、生活していくうえで協力し合うという根本的な趣旨を理解すれば、なくてはならないものなんじゃないかな。

 今般の災害による避難は基本的に自治体単位。さらにいくつかの避難所に分かれて生活している。不自由を強いられる中での生活だからさぞつらいことだろうと思う。
 そんな中でも「けっこう快適」「楽しくなってきた」という声が聞こえるのも事実。避難所の中でグループを作ったりあるいは当番制を導入したりしながら生活しているところがそうだ。
 それぞれに役割があるってこんなにも生き生きとしてくるのかと驚くほどである。イヤイヤな部分がないとは言えないだろう。しかし力を合わせて生きていくって、多少の我慢は必要なことだから。それだって思いやりがあればなんとかクリアできていくもの。

110319b

 最近はマンションやアパートなどにお住まいの方々が隣組に入らない傾向にあるらしい。自分のところは一戸建てばかりで全戸隣組に入っているが、地域の中での人間関係が疎遠になれば、いざというときに何ともならないんじゃないだろうか。隣組や自治会の機能が生きていれば、どこそこの誰かがどうだという情報もまとまりやすいだろう。
 隣組のような組織って、こういうときにこそ必要だと感じる。何も会社や友達だけじゃないとも思うのだ。地域の人たち、特に近隣の方々と懇意にしながら、もっともっと安心した生活が送れるようにしていくべき、そういう意識が大切ではないかと‥‥。
 結局のところ日々の助け合いなのだ。がんばろう、がんばろう!

“震災9日目・隣組” への6件の返信

  1. hiromaruさん、ご無沙汰しています。お見舞い申し上げます。
    かまたさんのツイート見て、そうだhiromaruさんも福島だと思いだした次第です。すみません遅くて。
    随分大変でしょうが希望を持って頂けることを願っています。
    私が出来る事なら何なりと言ってください。出来る限りの事を支援を致します。
    VR6を今年になり降りましたが、落ち着きましたら、かまたさんも交え、車談義でもしたいですね、、、
    一刻も早く事態が収拾し、日常生活に戻れることを心より願っております。

  2. 自分の実家は非常な田舎にありまして、お葬式の手伝いなんかは講ごとにするのですね。
    祭ごとや花見なんかも近所でやる。
    だからものすごい高齢化地域なんだけど孤独死してて誰も気づかないなんてありえない。
    電気がつかないor電気が消えない、おかしい、見に行こう、ってなりますから。
    今は人が多くて交通も便利な場所に住んでいるけど同じマンションに住んでいる人を一人も知らない。
    何かあった時のことを考えると怖いです。
    でもじゃあどうするかって問題なんですよね。

  3. yamさん、ごぶさたです。
    あぁ自分はなんてシアワセ者なんだろうって思います。
    こんなにたくさんの地域の方々に心配いただいて‥‥。
    VR6のこと、少し前にかまたさんのところで知りました。
    新しい車は安心して乗れますが、VR6のようにワクワクして乗り込めているかというと、ん〜ちょっとねぇ。そのワクワクもいつのまにかハラハラになってしまったばかりに、現在に至ってしまった次第ですけど。
    ただ、この状況においては乗り換えておいて良かったなぁと思います。燃費、車高、突然のトラブル‥‥。
    それもまた楽しい思い出なんですが、確かにそんな話をしてみたいものです。

  4. 凜々子さん、いつもありがとうございます。
    三春そのものが田舎なのに、実家はさらに田舎です。たぶん負けてない。笑
    春や秋の祭礼、花見、もちろんお葬式も、やっぱり同じようにやります。
    この住宅地に住むようになって、当初は回覧板くらいだったんです。だからちょっと不安でした。芋煮会しましょう、花見しましょう、カツオを食う会しましょう、そうやってお付き合いをするようになって、安心してお世話になっているような気がします。
    ただマンションでさぁどうするかということになると‥‥ん〜確かになぁ。
    みんなで何かをする機会があれば、あれこれ無理のない程度の担当制ですすめながら、少しずつ輪を広げていけるような気がします。言い出しっぺはたいへんですが‥‥。

  5. 掃除も管理会社が行い、回覧板すらまともに回らないので一回掲示板に張られています。
    日頃仕事で家を空ける身には助かるシステムですが近所の方とお知り合いになるチャンス皆無。
    せめてあった時には明るく挨拶するようにしていますが・・。
    芋煮会って素敵ですね。
    そういうのがあるって大人になって初めて知りました。

  6. そうなんですよね。コメントを書いたあとで、だから、それができないからどうしようって話だったんだよなぁと気付いた次第。
    でも、明るく元気に挨拶するって大切ですね。そこから始まるのかも。
    楽しい仲間が、ポポポポォ〜ン! だもん。
    芋煮会、小学校の頃から秋の恒例行事でした。秋は芋煮会をするものと思って生きてきたかも。笑
    実際この地域でも秋には全戸に参加を呼びかけて芋煮会をします。ただ、仕事の関係もありますけど、100%参加にはほど遠い現状‥‥。
    今年度は回覧板にあれこれコメントを加えて参加を呼びかけたところ、自分の隣組の参加率は異常なほど高かったです。単に飲み会の好きな隣組なのかも知れませんが。

コメントは受け付けていません。