スタートの日

100401

 だいたい夕方4時30分。どうでもよさそうなところなんだけど片づけを始める人がいたりする。悪いけどオレは忙しいので見て見ぬフリするからね。
 あぁどうぞ別にいいですよ勝手にやってるだけなので。いやぁでもこの山積みになってる本どうしよう。って3年も前のじゃん。こっちは去年のだけど絶対いらないよなぁ。
 えぇ?それですか?それってこっちにもっと旧いのが邪魔になってるんですけど。うわあすげぇこの段のヤツ全部いらないんじゃね?あ、でもこれこの間届いたばかりのも混ざってますよ。
 っていうか、その斜めになってるところ全部縦にしね?なんかイヤだったんだよなぁ。
 じゃぁこっちに一回出して‥‥、あぁやっちゃった、ここちょっと掃きますか。
 なんて感じで結局誰と言うことなくいつの間にかごく狭い範囲を自分も含めてみんなで大掃除する日が続いてます。

 夕方、飽和状態、現実逃避です。1年間知らんぷりしてたくせに、些細なことが妙に気になるんですよね、そんなときって。一人じゃなくてみんな。
 今日はテーブルの位置関係だった。それならこうしましょう、だったらここはこうしましょうと、毎日30分くらいそれぞれのプチこだわりを披露しながら、ささやかな模様替えができたりします。ささやかな満足感も覚えながら戻る現実は、30分前の現実とはずいぶん違うんですよね。何となく明るい見通しだったり、何となくナイスな案が浮かんだり。同時に、空気の流れが変わるような、新しい風が吹くような気持ち良さもあるし。
 人が替わり、席替えもしました。違った場所から・違った角度で・違った距離感で見るってすごいことなんだと思います。自分は相変わらずの席なんだけど、そんな新鮮な感覚でものごとがすすむことのおもしろさについつい引き込まれちゃっている。
 替える必要などひとつも感じなかったのに、それがウソのように大きな変化になる驚きと愉しさとを、毎年度初め・スタートの日にほっこりと味わっているのような気もします。

 新しい顔ぶれで、また大きな木を育てていくことなのだと思います。まずは根っこのあたりをカラッときれいにしてやって、風通しを良くして養分を吸収しやすくしてやって‥‥。