小さな栗の木の下で

090915

 職場敷地、東の端っこに栗の木がある。さほど大きくはないけれど、今年も見事なほどたわわに実っている。丹波栗のようなでっかさではないが、かと言って小さいわけでもなく、ちょうどいいサイズの立派な栗なのだ。が、栗の実を穫って食べるわけでもないもんだから、誰か気づいた人は適当に栗拾いをしていくようである。
 それにしても、ものすごい量のイガが落ちていると聞いたので行ってみると、なるほどビックリするくらいの量だった。もちろん中の栗はほとんどなくなっていたから、今日はどこかできっと栗ごはんでも食べているんだろう。おすそ分けに期待したい。でも好んで食べるほどではないんだなぁ。
 これほど落ちちゃっても青いイガはまだたくさん枝に付いていて、もうしばらくは栗拾いできるようだ。できることなら、栗を穫った後のイガは木の下にそのままにしておくんじゃなくて、どっか片隅にまとめておいていただけたらありがたい。

 小さい頃、栗を生で食べてた。特別においしかったわけではなく、とにかく腹が減っていたわけでもないが、山遊びコースのひとつのメニューだから、避けて通るわけにも行かないんだな。皮を切り裂いて時間をかけて渋皮を爪の先でこそぎ落とし、そうしてカリッと食べたもんだ。ほんのり甘いんだけど、いかにも生って感じのコリコリ感が後を引くっちゃ後を引く。それでも1個食べれば充分だったけど‥‥。
 大きな栗の木の下で、自分も手をチクチクさせながらイガをぶつけ合って遊んだ。離れりゃ何でもないのに、ぶつかるかぶつからないかくらいの距離でまぁるく逃げ合うのだ。その栗の木のずっと上の方の土手に、あんちゃんたちが秘密基地をつくっていた。オレら子分たちはあれこれ命ぜられつつも何となく基地の中に収まってた‥‥。
 小さな栗の木の下で、鼻を垂らしながら遊んでた遠い遠いあの頃のことを、いろいろと思い出してた。よく見ると栗はまだまだ残っていた。虫に喰われてるわけではないから、単純に拾い忘れたかどんどん落ちているか‥‥。それで自分も立派な栗をひとつ手に取ってみた。持ち帰って生で食べてみた。ほんのり甘いけどえぐい感じ‥‥も、何だかちょっと懐かしかった。

“小さな栗の木の下で” への2件の返信

  1. ひろまる様。ワタクシよりメールお送り致しました。お時間の有る時で構いませぬのでゼヒ御目通しの程ヨロシク!だっぱい

  2. メールありがとうございました。(^_^)
    なんか急に改まっちゃったりしてますけど、引き続きよろしくですよぉ〜ん。

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