春の歌

060403

 転出なさった方から何か届いていた。彼女のことだから、きっといろんな人にいちいち書いたんだろうと思う。ごく短い御礼のあいさつだったけれど、ご丁寧な挨拶状なんかとは比べようのないほど胸にじぃ〜んときた。
 地元じゃない人だからいずれ異動するんだろうとはちょっと思っていたけれど、でも実際は地元以上に地元の人のような感じで接していて、いつの間にか自分の中ではそこに当たり前のようにいる人としてあれこれやってきたのだった。お世話になったのはこっちなんだし。もちろんその人ばかりじゃなくて、内外を問わずいろんな方々とお付き合いをさせていただけるという点では、この仕事も捨てたもんじゃないなと思ったりする。いや、捨てようもないし逆に捨てられても困るんだけど‥‥。
 先日いただいたメールで号泣してしまっただなんて、そんなことを言われるとおじさんこそウルウルしてしまってどうしようもない。花粉症にかこつけて目を真っ赤にしていられるこの時期はなるほどありがたいんだけど、今年は症状が出てなくて、急に花粉症だとも言えず、あぁ疲れたなどとわざと目をこすったりしているのだった。
 去年の今頃、自分は息子の進学とかで必死で、往復の高速はもっぱらスピッツのアルバム・スーベニアを聴きまくっていた。中でも「春の歌」は以来どうしたって門出の歌になってしまって、空がつながっている限りみんな応援してんだぞと、とにかく頑張れと、そんな思いでつい鼻歌になってしまうのである。聴いてた割には歌詞を覚えられないおやじ、今日も涙腺がめちゃ緩んでいる‥‥。