県事務研研究大会・第2分科会報告

県事務研研究大会・第2分科会報告

 第2分科会・北会津事務研の発表は次のような研究テーマをもとにした研究協議形式の発表でした。

「共同・連携実施」と「地区事務研」をつなぐ、有益な関係をめざして
〜全面実施に向けた北会津事務研の取り組みをとおして〜

 北会津事務研としては、共同・連携実施制度導入を機に、研究テーマを「時代を見つめ、一人一人の事務能力を高める」から「時代を見つめ、〇〇をつなぐ能力を高める」へと改め、研究を推進しているそうです。〇〇部分には「児童・生徒、教職員、学校、教育委員会、教育関係機関、保護者、地域」などの言葉が当てはめられます。
 いくつかの「つなぐ」をキーワードにした研究発表がありました。「過去から未来へ、想いをつなぐ」では、退職という節目を迎える会員から「自分史」の発表ということで、事務職員エピソードを話してもらうという企画をしています。「つなぐ」を意識した、共同・連携実施実践研究ではできないような内容を立案し、会員の意識改革から行動改革、そして、新たな能力の育成を試みることで、事務職員としての資質向上と、会員個々とをつなぐという成果をあげることができたとしています。
 中でも私が印象に残ったのは「フリートーク」です。「フリートーク」は、「会員の『意識改革』から『行動改革』へとつなぐ」に最適な企画になったとあります。実際に、参加者による「フリートーク」が行われました。席の前後約6名程度のグループになり、いくつかのテーマについて、他地区の会員同士で話し合うことになりました。これまで「学校に唯一の行政職」であり、専門職として業務にあたってきた私たちにとって「苦手な分野」と言われていた「意見を言う・情報を伝える・成果を発表する」という情報発信能力を鍛えることができた、という研究成果に納得の思いでした。まさに、私が一番苦手としている部分であり、きっとこれからも自分の中で課題となる分野だと思います。
 一方、すでに始まっている大量退職という現実的な課題に対して、世代交代も避けることはできない喫緊の課題であり、事務研のスリム化も今後の課題としてあげています。業務の棲み分けを明確にし、職務確立や情勢把握など「研究・研修」を主に事務研活動とし「実務」に関する研修を共同・連携実施に行うことにしてはどうかとしています。
 新たな業務である共同・連携実施制度について、グループごとの実践研究成果を地区内で共有することで、その活動をいかに学校事務職員に有効に機能させるか‥‥。そのつなぐ役目として地区事務研を活用する。互いにWin-Winな関係を築くことが、今後進むべき道の一つとの答えが出たことを、一定の成果としてあげています。
 今後の事務研の在り方について、私たちは、田村地区事務研で行っている「事務研カフェ」のような機会を活用して、いっしょに考え、意見を出し合い、探していくことが大切なのかなと感じました。また、これからの私たちに大切なのは、人と人とをつなぐ仕事なのだと強く感じた分科会でした。

 [本田]

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