鳥たち

 3連休の天気はさほど良くない予報。初日も朝から曇っていて、でも自分がウォーキングする分にはちょうどいい感じ。
 ウロコ雲というかイワシ雲が広がって、あまりこの時季らしくない空だなぁなんて思って歩き始めたんだけど、気がつけばいつの間にか夏の空になってしまってて、汗ダーダーになってハイおつかれちゃんと‥‥。

 ヤマユリの季節になりました。森の番人さんが一株一株丹精込めて竹の串を差しておいた場所に可憐な花が咲き始め、独特の香りも立ち込めています。

 さて、森を出たら晴れていましたが、このあとまたいつ行けるかどうかわからないので、お城山に登ってみました。アジサイも見頃を迎えました。
 トコトコトコトコ‥‥と近くで木をつつく音がします。振り返るように見上げると、いつもどおりせわしないコゲラの姿。残念ながらこちらもいつものズームレンズだから、トリミングして何とかこの程度の写真。
 ほぼカワセミ用の望遠とまではいかなくても、その間・150mmのレンズを使えばいいのにと、ふと思い出してみたりします。そういえば使ってねぇ‥‥。

 役場裏の木立の端っこあたり。小鳥たちの鳴き声がいつになくやかましい気がして、見上げていたら、へっぴり腰で羽根をバタつかせ、やっとやっと川をはさんだ向こう側の物置の屋根までたどり着いたんです。
 初めて飛んだっぽいので大丈夫かと撮ってみたら、どうやらこっち向いて大きな口を開いてピィピィ助けを求めてるようなんですね。屋根の上って熱いし、おいおい大丈夫かと気が気じゃないんですが、親鳥もピーピーって何だかパニック状態‥‥な感じ。

 ほぼ自分の真上あたり、枝から枝に移りながら、戻ってこい戻ってこいと盛んにアドバイスしてる感じではあるんですが、子鳥もそう簡単じゃないからなぁ。
 その親の様子を見ていると、どうやらメジロのようでした。お父ちゃんかお母ちゃんかわからないけれど、親も子もどっちも応援しなきゃと、オレも必死。

 すると、ほどなく子メジロがこっちに向かってきたのです。超低速の小型ヘリかドローンかくらいの弱々しい勢いで、やっとこさ土手に不時着した感じ。
 グイッとアップでいきたいところだけれど、子鳥にこれ以上の負担をかけてしまっては申し訳ないし、上では親メジロが盛んに大丈夫か、大丈夫かって鳴いてるし、けっこう遠くから撮ってます。大丈夫か‥‥あ、ひょっとしてオレが彼らにとっての脅威だったりしたわけ?

 親メジロは、くわえたエサをぶるんぶるんと振り回しながら鳴きながら、こっちこっちと子メジロに猛烈アピールしてる感じです。また別の親メジロは、もっと近くに寄って居場所を教えている感じ。
 その親に感づいたようだったし、オレが通りかかったのが悪かったのだと思い、あとはハッピーエンドを祈って歩き出しました。
 ん〜鳥たちのことを考えるとやっぱり150mmのレンズだなぁ。